大暑 二十四節気 第十二 7月23日~8月7日頃
一年の中で最も暑さが厳しく感じられる季節になりました。
長い夏になりそうですね。暑さ対策は必須。水分をこまめに補給していきましょう。
夏といえば、祭りの話題が次第に聞こえてくるようになりました。
大通りや街並みに提灯や「祭」の旗を見かけると、久しぶりだなとワクワクします。
皆さんのお近くではいかがですか?
夏の間、私の朗読公演の予定はございません。秋冬の公演に向けて準備を進めています。それに平行して、
前回の近況に書いたように7月から9月にかけては日本語教育に関する勉強に勤しんでいます。
その中で新しい勉強も加わりました。
秋以降で地域の子ども日本語教室への支援に関われたらいいと思っており、そのための養成講座を受講しています。既に7月からスタートしていて、毎回充実の時間を過ごしています。
日本語教育の勉強って何をするの? と、思われることでしょう。
その内容は日本語指導の勉強だけではなく、多岐にわたり範囲が広いのですよ。
例えば、世界中の言語の習得方法や表現方法、日本語とはどんなタイプの言語なのかも学びます。
そして、様々な学者が提唱してきた教授法は、時代とともに変遷をしていることも知りました。
語彙研究も興味深いです。それから、音声学的知識を改めて学び直すことは、私にとっていいチャンスです。
学習者の方への音声指導にこれからも役立てていきたいと思っています。
最近読んだ本で『日本語(上・下)』金田一春彦/著(岩波新書)があり、私の関心は高まりました。
なんとシンプルな本題。それにもかかわらず、日本語の文法・語彙論、日本語にまつわる情報が盛りだくさん。
金田一春彦氏(故人)のベストセラーです。
「日本語の言葉には日本人の心遣いが表現されている。」と、ある新聞記事でこの本の紹介を読み心に留まり、
読んでみようと思ったのでした。勉強中の私には興味深い本です。
本書の中の例の一つ「お茶がはいりました。」の表現についてを、紹介しましょう。
この日常的でやさしい言葉の中にある美学。この一文から、話し手の心の美しさが見えるというのです。
お茶は自然に入るものではありませんね。しかし、想像してみてください。妻が亭主のためにお湯を沸かし、茶碗に注ぐ、お菓子も添えて、準備ができました。それから呼びかけるこの言葉。
なるほど、短い言葉の中にそこまでの状況がイメージできるから、不思議です。
敬語や改まった表現だけではなく日常使いの言葉にも、日本語には言葉の豊かさ、響きの美しさ、奥深い表現がたくさんありますね。
朗読は、映像をしっかりとイメージしていないと表現に繋がりません。
ですから、これは朗読する際にも心に留めておきたい。
聴き手に想像を!一語、一文、中身を丁寧にとらえて、お伝えしていきたいと思い直しました。
夏空は雲の形を見ていると面白いです。
雲のまにまに・・・私も心の向くまま委ねながらこの夏を過ごします。
皆さまもどうぞ楽しい夏休みをお過ごしください。
先日、友人といただいた台湾スイーツ、豆花(トウファ)。
マンゴーとすいかが盛りだくさん! 目にも鮮やかで美味しくて、おかげで元気が出ました。(上野にて)