和みの風の朗読会(2月25日)のご報告
2017年 03月 13日
春の足音が近づいてきましたね。まわりがどんどん春めいていきます。
さて、ご報告が遅れてしまいましたが、
2月25日(土)に開催しました、
和みの風の朗読会
~リュートと聞く安房直子作品「冬」の物語~
『ひぐれのお客』 を、無事に終演しました。
(写真は、ご来場のお客様 中嶋かつ子さん提供です。)
私にとって、北九州では初めての朗読と音楽の会でしたので、
正直なところ、どのくらいお客様が集まってくださるのかしら?と思っていましたら、
当日は会場いっぱいにご着席くださっていて、びっくり!
その日に訪ねてこられたお客様もいらっしゃって、とっても嬉しかったですね。
会場の図書室カフェITOHの店主、伊藤さんのご紹介でご縁をいただきまして、
市内在住のリュート奏者、中野博司さんをお迎えすることができました。
中野さんの古楽演奏グループの皆さんもお友達とともに来てくださったのですよ。
ご来場くださいました皆様には心より感謝いたします。
また、応援してくださった皆様からのお気持ちも嬉しく思います。
本当にどうもありがとうございました。
今回選びました安房直子さんの作品『ひぐれのお客』は、わたしが好きなお話のひとつです。
洋裁店の店主と、初めて訪れたねこのお客のやり取りでお話が進んでいきます。
ねこは真冬の厳しい寒さに備えてあつらえたマントに裏地を
つけたくて、その生地を求めているのです。そして、その生地は100パーセント絹で、
色にも希望があり、赤い裏地をつけたいと。店主はその裏地の色選びに悩まされます。
「赤は赤でも、ぼくは、ストーブの火の色がほしいんです。」
ねこの欲しい色は見つかるのでしょうか?
色の性質を想像することは難しいかもしれませんが、
目と耳で、自分の感性を向き合わせてみると、これまで見えなかったものが見えてくるのです。
不思議なものですね。
色から連想するイメージを、リュートの音色で音楽と一緒にお伝えしていきたくて
今回は言葉と重ねて演奏してもらうことにしました。
イギリス、フランス、イタリア、スペイン、と、様々な国の音楽を
中野さんが選曲してくださったことはありがたく、
それぞれのシーンに雰囲気がかもしだされて、いい風合いが出たように思っています。
おまけで、
ヘルマンハープとの二重奏も、二曲、『庭の千草』『ふるさと』を聞いていただきました。
提案をいただいたときは驚いて、ご一緒するなんてとんでもないと恐縮しましたが、
ヘルマンハープと私の都合に合わせてくださって、本当に有難く思いました。
リュートの伴奏で、なんて、滅多にないチャンスですものね。貴重な機会をいただきました。
ヘルマンハープは、ドイツのヘルマン・フェー氏が、愛する家族のなかでお一人、
生まれつき重度のダウン症の息子さんのために、彼が弾ける楽器を考案したのです。
今回、会場には、(公財)北九州市身体障害者福祉協会主催の「かがやき作品展」として、
月森聡美さんの絵画展示がありました。月森さんにはダウン症の障害があります。
ほんの少しの時間でしたが、ヘルマンハープもご紹介できることとなって、嬉しく思いました。
サインペンで綺麗に彩りされた月森さんの絵画には、大好きな日本舞踊の先生のこと、ひな祭り、
お花が描かれていました。明るく華やいだ店内での朗読会となりました。
by nagomi-no-kaze | 2017-03-13 19:16 | Live Report | Trackback | Comments(0)