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ふしぎなオルガン

「ふしぎなオルガン」 
リヒャルト・レアンダー/作 国松孝二/訳
(岩波少年文庫)

 ドイツで外科医をしていたレアンダー氏が、1890年の独仏戦争のときに
軍医としてフランスに赴いていた頃に、故郷の子どもたちのために綴った童話の一話。

とても上手にオルガンを作る若者が、本当に不思議なオルガンを作った。
それは、神様の思し召しにかなった花嫁・花婿が教会に入ってくると
ひとりでに音が奏でられるというオルガンだった。
完成すると、その若者は、ある女性と教会で結婚式をあげるのだが、
音がなりだすであろうはずのオルガンが、音一つたてない。
そのとき、若者は・・・。



興味深いタイトルに惹かれたのと、これを語りで聞いたのを機に、
いつか私も語ってみたいと思っていたお話でした。

昨年12月の、風流楽クリスマスコンサートで
レアンダー作品を取り上げて、「天の音楽」を語り、
「錆びた騎士」をチェンバロ・歌(ソプラノ)との共演で朗読させていただきました。

「ふしぎなオルガン」は、今年に入って、1月から3月までの各月、朝読書の時間に、
6年生に向けて語らせていただいています。
明朝が、その最後のクラスに入る日。
 6年生に、どうしても、聞いてもらいたくて、選んだお話です。
これから先、自分がすることに自信を持って行ってもらいたい。しかし、
独り善がりではいけなくて、そうなりそうな時は初心に戻って、また新たな一歩を踏み出して
ほしいなと思ったのです。
私もその気持ちを忘れないように、自分に言い聞かせながら、語っているような気がします。


明日会う6年生たちは、どんな風に、このお話を聴いてくれるかな?

by nagomi-no-kaze | 2012-03-08 20:46 | 道しるべ(私が出会った作品) | Trackback | Comments(0)  

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