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時空を越えて、無事終了しました。

11月9日(東京 荻窪)、28日(奈良 明日香村)にて、公演「時空を越えて」は、
無事に終了いたしました。
ご来場くださいました皆さまに、心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。

今回は、ピアノと笙による演奏が、何といっても珍しいことと思います。
2つの楽器が即興演奏でかもしだす、不思議な不思議な音の世界。
しかしながら、どこか懐かしい、見たことのある風景が蘇りました。

その中で詠む和歌は、会場のお客様には、どのように感じられたでしょうか?

詠み手の私は、実は違和感がなかったのでございます。

笙の音色で、特に高音は、体を一本の線が通るような感覚を受けました。
和音の調べは、何とも言えない神聖な空気を感じました。

そして、一音一音、落とされていくピアノの音。
段階的な音の広がり、低音の響き。


万葉人が、その昔、
自然とのふれあいを楽しんで、親しんでいて、常に感じとっていた季節感。
それを何かにたとえたり、誰かに想いを寄せたり、・・・
その気持ちを歌にして人に送った、「和する歌」は、現代においても、色あせることなく
その魅力を伝えています。

万葉の時代の男性も女性も、
愛する人を、最高の色「紫」にたとえて詠む歌は多く、今回も一首ご紹介いたしました。
私が、たぶん、最初に万葉集を習ったときに覚えた和歌。

あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る (額田王)

紫草の 薫へる妹を憎くあらば 人妻ゆゑに 我恋ひめやも (大海人皇子)


我が国最古の現存する和歌集「万葉集」
約4500首がおさめられていますから、まだまだ知らない世界がひそんでいます。
折にふれて、声にだして詠んでみると、美しい日本語があなたの心に届きますよ。

またいつの日か、万葉集コンサート、開いてみたいですね・・・。

by nagomi-no-kaze | 2010-11-30 19:14 | 良きご縁に感謝! | Trackback | Comments(0)  

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